株式会社コスモファーマで運営するコスモヘルスケア薬局は2020年8月にオープンした、新しい薬局です。すぐ横には株式会社コスモファーマの本社があり、会社としての施策や新たな取り組みに挑戦するモデル店舗の役割も担っているそうです。
今回管理薬剤師の吉田望帆さんと事務員の吉田美咲さんに、地域で機能を発揮する薬局の取り組みをお聞きしました。
今回取材に応じて頂いた、吉田望帆さん(左)と吉田美咲さん(右)
―はじめに、コスモヘルスケア薬局についてお聞かせください。
吉田(望) 当薬局は福島県郡山市の桑野という地域にあり、郡山駅から車で15分程でお越しになれます。場所はオフィス街なので、いらっしゃる方は比較的中高年の方が多いですが中には高齢者や高校生もみえます。本社が横にあるので、なにか新しい挑戦だったり施策だったり、本社のスタッフと連携し先駆けてチャレンジしているので、基幹店というより「モデル店」みたいな位置づけかと思います。いま意識している目標は「地域に根差して、包括的にケアしていきたい」という事です。お薬のことはもちろんですが、食事や健康などの地域の人々の生活を包括的にケアする事を目標に取り組んでいます。
食事や健康も包括的にケアしていきたいと仰っておりましたが、実際はどのような取り組みをされていますか?
吉田(美) ひとつは昨年の11月に、プライベートブランド商品『Tortoise(トータス)』の販売を始めました。今までも店頭にならぶ各種OTC商品の販売促進に努力してきましたが、健康にも味にも自信をもってお勧めできるプライベートブランドの商品の販売ができるようなり、お店での陳列を工夫したり、お客様への商品説明にもさらに熱が入るようになりました。現在は甘酒とお酢ドリンクを販売しており、患者様からの評判も上々です!他にも薬局内で健康イベントやヨガ教室を行ったり、物販キャンペーンやキッチンカーをお招きするなど薬局に縁遠い方にも存在を知って頂くような様々な取り組みを行っています。
プライベートブランド商品『Tortoise(トータス)』の甘酒シリーズ。
Tortoise(トータス)のお酢ドリンクも発売しました。
プライベートブランドの甘酒やお酢ドリンクの誕生には、どういった背景があったのですか?
吉田(望) プライベートブランド(PB)を本社が立ち上げたきっかけは、お客様に処方箋調剤以外でも気軽に利用して頂ける存在になりたいと考えたからです。実際にPB商品を購入する目的のみで来局されるお客様も増えてきましたが、これからの薬局は薬のことはもちろん、未病の段階からお客様の健康管理に関わり、健康生活をサポートしていけるような存在になることが必要ですので、処方箋がなくても気軽にお買い物や健康相談で薬局を利用して頂けたらと考えています。PB商品第1弾の甘酒は飲む美容液とも言われていて、健康にも美容にもいいので、とくに女性の方に勧めています。第2弾のお酢ドリンクはお湯や炭酸水で割って召し上がって頂くこと以外に、お料理などにも混ぜて召し上がって頂けるので、大変好評を頂いています。自社商品なので、気軽にお勧めしやすく、そういった紹介から色々なお話に発展するので、プライベートブランド誕生以前よりも、患者さんとのコミュニケーションが大幅に増えたように感じます。
甘酒やお酢ドリンクのレシピも配っています。
贈り物用に無料でラッピングもしてくれます。
健康イベントやフェア、キャンペーンなどについてもお聞かせください。
吉田(美) 今はコロナウイルスの影響で開催を自粛していますが、基本は毎月一回はイベントを行っています。テーマは毎回変えていて、腸活だったり、地元の消防士の方をお招きして災害対策の話だったり、毎月参加してもらえるように医療だけに固執しない色々なテーマでイベントを行っています。販売面の工夫は物販など含めると、毎日なにかしら行っています。年代別にテーマをわけて、20代だったらニキビや肌荒れ、40代は便秘~みたいな、年齢層にもわけて、どんな需要があるのか考えて店頭商品の販売促進を行っています。また、カフェとコラボしてキッチンカーをお招きしたりしています。キッチンカーではホットサンドを販売しているのですが、商品が出来上がるまで薬局内でお待ち頂き、肌年齢測定や血管健康測定などをお試し頂いてます。
ときどき、薬局の駐車場にキッチンカーをお招きしています。
毎日がイベントです!
今後の展望についてお聞かせください。
吉田(望) 大きな目標は、地域に根差して包括的にケアしていきたいというところですが、短期的な目標はもっと地域の人とコミュニケーションを取りたいという事です。プライベートブランドも、健康イベントも全部ひとつのきっかけ作りだと思っています。気に入った商品があるから買いにくる、参加したいイベントがあるからお越しいただく。そうやって、地域と薬局の間にある壁をなくしていって、いつでもだれでもお越しいただけるような薬局になれたら、一番うれしいです。
あとがき
地域に根差す薬局として、様々な取り組みを行うコスモヘルスケア薬局。いつ訪れても飽きない仕掛けがたくさんあり、定期的に行きたくなる薬局ですね。
コスモヘルスケア薬局のみなさん、ご対応ありがとうございました。
Activeプラス 編集部