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株式会社 アルメックス

SPECIAL.002
テクノホスピタリティを世界へ

株式会社 アルメックス
メディコム事業部 鈴木伸幸氏

2021年10月(予定)よりいよいよ開始するマイナンバーカードを利用したオンライン資格確認。患者情報の一元管理や業務の効率化、今後のヘルスケアデータの基盤構築など、注目されています。
今回は20年以上前から、医療業界へのフロントオペレーションの効率化・IT化ソリューションを提供している株式会社 アルメックスの鈴木様に薬局への印象や将来の展望・期待について伺いました。

株式会社アルメックス 鈴木伸幸氏

アルメックスとはどんな会社でしょうか?また、鈴木様の所属するメディコム事業部ではどんなことをしているのでしょうか?

鈴木 アルメックスは医療機関やホテル、ゴルフ場、外食産業などの「自動精算機」「自動チェックイン/チェックアウト機」を中心にフロントオペレーションのIT化という部分において各業界で多くのシェアを頂いています。もともとはホテル業界で、受付やお支払いなどお客様の待ち時間やスタッフによるオペレーションが発生してしまう部分を自動化して、効率化を図るという考えからスタートしています。また、アルメックスでは「テクノホスピタリティを世界へ」(テクノロジーを駆使してホスピタリティを提供するという造語)というスローガンを企業ミッションとして、お客様への提供価値の最適化を提案しています。

メディコム事業部については、約20年前にお客様から「ゴルフ場や病院でも自動受付機や精算機があったら便利なのに」とご要望を頂き、それがきっかけで医療機関向けにIT化を推進する「メディコム事業部」を立ち上げました。現在は自動精算機を中心に再来受付機や各種表示システム、またスマホアプリを利用した診療費後払いサービスなど、病院DX化のお手伝いを多岐に渡って全国の医療機関に対して提供しています。

鈴木様から見て薬局とはどんな印象でしょうか?

鈴木 私の率直な印象は、「薬剤師さんが会計処理や調剤に関係ない業務も結構やるんだな」ということです。例えば、小さなパパママ薬局に限らず多くの薬局で、薬剤師さん自身が受付をして、お薬を準備して、患者さんにお薬の説明をして、最後にお会計まで行っています。もちろん、その中で患者さんとのコミュニケーションがあったりしますから、一概にすべてをIT化したほうがいいとは言えませんが、薬剤師さんが"余計な業務をやり過ぎている"と思ったのが素直な感想です。受付やお会計などの「機械で代替できる」部分はIT化して、お薬の内容説明や患者さんとの対話など、もう少し患者さんに寄り添った時間を多く取るべきだと考えています。また、現在は新型コロナウィルスの影響で、「非対面・非接触」という考えも広がっています。そのような観点からも、機械で補える部分は機械に任せて薬剤師さんにしかできない事に集中できるような環境が整えば、より患者さんの満足度は上がるのではないかと思います。

オンライン資格確認の顔認証付きカードリーダーのベンダーに参画したのは、なにか狙いがあったのでしょうか?

鈴木 アルメックスは長年、再来受付機を全国の医療機関に提供して来ましたので、「更にスムーズな患者さんの受付フローを実現するため」に参画を決めました。顔認証付きカードリーダー『マイナタッチ』単体での使いやすさの追求もそうですが、再来受付機での受付と同時にオンライン資格確認ができれば、保険資格確認の為に改めて窓口に並ぶ必要はありません。また、マイナンバーカードによる資格確認の後に、紙の公費医療券をマイナタッチで自動読み取りができる点も大きな特長のひとつです。折角オンライン資格確認の導入によって自動で保険資格が確認できたとしても、紙の公費医療券を有人窓口で確認していては二度手間になりスタッフの労力も減りません。患者さんにいかにストレスなく施設内で過ごしてもらえるか。アルメックスのすべての製品の提案の根幹にはこの考え方があります。所謂「PX(ペーシェント・エクスペリエンス)の最大化」です。その実現のために、これまで自動精算機や再来受付機を通じて培った多くのノウハウを最大限活用し貢献して行きたいと考えています。

最後に、薬局への期待や今後の展望をお聞かせください。

鈴木 今後は薬局でも今話題の「予防医療」の考え方を取り入れてはどうかと期待しています。病気になってから患者さんが病院や薬局に行くのではなく、逆に薬局が能動的にイベントや地域に出て病気の予防や栄養などについて啓蒙してくれたら、結果的には広い意味で健康な人が増えるのではないかと思っています。同じお金を使うなら、病気になってからより病気にならないためにお金を使ったほうがいいに決まっています。薬局からすると売上が落ちると思うかもしれませんが、予防のために患者さんにお金を使ってもらえばいいのです。ある意味、それが今後の医療財政を救うカギかもしれませんね。前述したようにアルメックスでは企業ミッションとして「テクノホスピタリティを世界へ」をスローガンにしています。企業の成長も大切ですが、地域に根を下ろし地域の人達と深く関わりながら事業を営むこと=社会貢献なくして成長は有り得ません。世の中(患者さん)のニーズをくみ取り、サービスやソリューションで必要とされるところは企業も薬局も同じです。近江商人の"三方よし"「売り手よし、買い手よし、世間よし」を実践でき、社会的責任を果たすことにこそ、企業や薬局の存在意義、存在価値があるのではないでしょうか

今回は株式会社アルメックスの鈴木様にお話伺いました。
取材にご協力頂きありがとうございました。

Activeプラス編集部

東京都品川区
株式会社 アルメックス

会社情報

名称 株式会社 アルメックス
住所 〒141-0021 東京都品川区上大崎三丁目1番1号 目黒セントラルスクエア
URL https://www.almex.jp/

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