7月7日・8日の2日間、自社調剤薬局向けショールームで行われた商談会は大勢の来場者が集まりました。
今回はメディカル事業部 調剤薬局営業 プロジェクトリーダー 兵頭健太郎様(以下、敬称略)にお話を伺いました。
メディカル事業部 調剤薬局営業 プロジェクトリーダー兵頭様
売り場ソリューションを薬局へ
兵頭 私たち河淳株式会社は流通小売業を中心に売り場づくりの提案や什器販売を展開してきました。今から約3年半前に薬局の売り場や待合室のスペースに対して提案をさせていただこうということでメディカル事業部内に調剤薬局プロジェクトがスタートしました。厚生労働省から新しい薬局の形としてセルフメディケーションを推進され、薬局も「対物から対人へ」が課題となっています。その中で私達は「売り場ソリューション」として参画できるのではないかと考えました。
中小の薬局では商品の仕入れはほとんど個店対応です。地域の患者さんに合わせた商品を自分たちでセレクトし陳列を行ってらっしゃいますが、売り場什器は、DIYのように自身の手作りで用意されているそうです。私達の売り場専門メーカーのものをご使用頂ければ時間や手間の短縮につながり健康・栄養相談や事務作業にかける時間に回していただけけると考えております。
薬局のカウンター回りを意識した陳列棚。
什器だけでなく大きさや用途が自由自在な備品も紹介されました。
「繋ぐ場」としての商談会
兵頭 今までは弊社単独でショールーム展示会を行っていましたが、商品のご協賛をいただいていた
・株式会社クリニコ様
・株式会社 山田養蜂場様
・キッコーマンこころダイニング株式会社様
・株式会社分子生理化学研究所様
の4社のヘルスメーカーにお声がけをさせていただき、商談会でも協賛としてご協力いただきました。
協賛企業の皆様から保険薬局専売品を直接見ていただく大きな展示会では具体的なお話まですることは難しく、加えて感染症の影響により展示会事態の開催が厳しいというお声をうかがっていましたので、今回来場いただいた方々にお話しをしていただける「薬局と協賛企業を繋ぐ場」としての側面もありました。
開催場所は協賛企業の商品が並び、実際の陳列をイメージしやすい自社ショールームです。
「提案できる」売り場づくりのために
兵頭 今回の展示会では薬剤師さんはもちろん、管理栄養士・医療事務・登録販売者といった現場に近い方へ向けて案内を出させていただきました。
「健康相談の担い手がヘルスケア商品の商品説明をできるような環境を作る」という課題を考えた時に売り場づくりの主役になる方々です。
元々経営層の方々からの「現場が物販そのものの面白さや興味を持つような作業という形にどう切り替えたらいいのか」という質問を非常に多くいただいていました。
薬局は物販のスペースが限られている場合が多いです。
従って限られたスペースの中で、患者さんの健康の源をサプリや健康食品を一緒に提案できるような売り場づくりができればと。
最近では健康サポート薬局の取得を目指す薬局も急増しています。健康フェアや栄養相談会で患者さんの広いニーズに応える業務が増えると思いますので売り場づくりと連動して業務を展開するというのも「対物から対人」という大きな流れに即していると思っております。
患者さんからは見やすく薬局側は案内しやすい陳列は店舗の個性に繋がります。
「置いてある物販」から「患者さんのための物販」へ
兵頭 管理栄養士の方や医療事務のスタッフの方も事務手続きだけではなく、売り場に参画して自分たちにしかできない売り場・相談コーナーを設けることでモチベーションや店舗の価値・ステータスが上がる可能性は十分あると思っております。
今回の商談会で実際に相談と連動して物販にも繋げられるんだということを感じたという評価もいただきました。
「置いてあっても売れない」ではなく「患者さんのために置く」にという思いで売り場ができ上がってくるのではないかと期待しています。
薬の受け渡し時、待合スペースの椅子に座った時、患者さんの目に入るタイミングを考えた位置への陳列がもたらすものは「物販の売り上げ」だけではなさそうです。
確かな手ごたえを感じ、次回開催へ
兵頭 今回、2日間完全予約制の開催で32社約90名の方にお越しいただきました。予想を上回る形となりましたので来年以降も開催させていただきたいと思っております。 今回のような健康相談を受け持たれる方はもちろんですが、次回は在宅推進向けの物販コーナー提案もご紹介させていただけたらとも考えています。
2日間予想を超えた来場者で賑わいました。
今回は河淳株式会社 メディカル事業部 調剤薬局営業 プロジェクトリーダー兵頭健太郎様にお話を伺い致しました。
「患者のための薬局ビジョン」が公表され対人業務重視を重視した薬局経営が求められるようになり7年が経ちます。
その中で医薬品のプロ、健康相談のプロが扱う物販を店舗の価値に繋げようと模索する薬局は少なくなく、今回の商談会では「患者さんのための物販」を様々な業務に繋がる可能性が可視化されたのではないでしょうか。
売り場づくりの専門メーカーが示す物販のあり方は薬局経営の指標の一つになりそうです。
Activeプラス編集部