SPECIAL

株式会社MG-DX

SPECIAL.001
未来に期待する
社会を創る

株式会社MG-DX
代表取締役社長 堂前 紀郎氏

今日、日本の国民医療費は40兆円を超え、その中で薬局調剤医療費は7兆円を超えています。処方箋受取率は7割近くに達し、医薬分業元年から40年ほど経過した医薬業界は、 描いていた分業計画を順調に進めているように見えます。しかし、発生する医療費、そして患者さんが処方箋を持ってわざわざ薬局に行く手間に見合うだけのサービスがそこで受けられているのかという意見も中には存在し、 その状況を打破するために厚生労働省は2015年に「患者のための薬局ビジョン」なる施策を打ち出しました。 (※厚生労働省「患者のための薬局ビジョン」)

薬局全体が社会的なニーズや役割が見直される中、どのような変化が必要でしょうか。

今回は、デジタル領域の知見を活かし、DX推進を支援するサイバーエージェントグループの「株式会社MG-DX」代表取締役社長 堂前様に、薬局・薬剤師に対する期待や課題を伺いました。 インターネットを黎明期からけん引してきた「サイバーエージェントグループ」が掲げる、企業としての在り方や、その使命も必見です。
(※以下敬称略)

株式会社MG-DX代表取締役社長 堂前紀郎様

株式会社MG-DX代表取締役社長 堂前紀郎様

―まず初めに、MG-DX誕生のきっかけを教えてください。

堂前 弊社は(MG-DX)、サイバーエージェントグループですが、サイバーエージェントでは「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンを掲げています。
そのビジョンを元にグループで年に数回、幹部陣で集まり事業開発や、今後どんな事が社会に対して貢献できるかを考える会議があるのですが、その中でコロナ禍で医療業界の方々が大変な苦労をされているのをみて、 当社でも何か挑戦できないかという想いから始まりました。

医療の中でも、医師や看護師、薬剤師など多岐にわたる専門分野があるかと思いますが、まずお薬を扱う企業を対象に何かサポートをしたいと考えました。
なぜお薬を扱う企業というところに着目したかというと、一つはオンライン化によるスピードアップが患者さんのメリットに直接つながると考えたからです。オンライン服薬指導への対応や、薬の即日配送などといったオンライン化は、 リアル店舗でのショッピングに加え、オンラインショッピング(EC)が新たな買い物体験の選択肢に加わったように、薬局体験の新しい一手への変化になると思っています。

もう一つは、オンラインだけで完結しないところにも、サポートできると思ったからです。 「薬が動くタイミング」では、必ずコミュニケーションが発生しますよね。
薬剤師がお薬を渡すとき、お薬の説明だったり症状を確認したり「業務上行うべき問答」と、患者さんとの信頼関係を築く上での雑談だったりの「付加価値的な問答」がありますよね。 どちらも性質は違いますが、人と人との「コミュニケーション」があると思うんです。
そこに対して、サイバーエージェントがこれまで培ってきた広告事業やメディア事業でのコミュニケーションのノウハウ、他にも業務や対話の自動化が可能なAI技術を薬局業務と組み合わせれば、 「業務上必要なコミュニケーション」はより正確に、「雑談」の部分は、より楽しくスムーズに行えるなと思ったんです。お薬の効果を説明したり、患者さんの症状を聞き出すのって、商品をPRしたり顧客のニーズを伺ったりするのと似てません? そういうところから、我々にも支援できる事業領域だと思って参画しました。

 

―薬局や薬剤師に対して、会社設立(2020年5月)まではどんな印象でしたか?また、薬局にはどんな課題があると思いますか?

堂前 率直に申し上げると、薬局の事はわかっていませんでした。「処方箋がなければいってはいけないんだ」とか「病気になったらいくところ」みたいなイメージが強かったです。
ただ、いろいろ関わらせて頂く中でメディカルの部分はもちろんなんですが、ウェルネスの部分、「予防はもちろん健康維持」のためにも行ってもとても有意義な場所だなと思うようになりました。 日常生活で少し体調が悪いとき・OTC含めてお薬の効能や副作用が心配な時、近所にある薬局が相談に乗ってくれるなんて、めちゃくちゃ心強いじゃないですか?

たとえば、スポーツをやっている人がドーピングに引っかからないようにするにはどの市販薬を飲んだらイケナイとか、ダイエット中の人にはこの栄養成分とったほうがよいとか、お薬はよくないとか、 薬学的な知見からアドバイスを受けられますよね。 そんな面白い機能あるのに、知られていないのはもったいないので、 もっと提供できるサービス内容を打ち出していく必要はあるんじゃないかなと感じました。

-多くの薬局が抱えている、「変革に二の足を踏んでしまう」や「アピール不足」といった課題についてはどう立ち向かっていけばいいと思いますか?

堂前 まずは変わるきっかけを敏感に感じて、もっとみんなで検討する場を増やすことが大事なのかなと思います。
たとえば、薬機法改正でオンライン診療・服薬指導が解禁になっても「国が決めた事」「会社主導で導入」って他人事で片づけるのではなく、これからどうするか自分たちなりの解釈を少人数でもディスカッションしたほうがいいと思いますね。 自分たちにどんな影響が考えられるか、実際に影響を受けてからではなく、事前に理解しようとして話合う事が大切だと思います。

最近は、デジタル化やオンラインニーズの向上などで変革を求められている薬局を多く耳にしますが、この流れを見ていて、20年前にインターネットビジネスが盛んになりはじめた時代背景ととてもよく似ているなあ、と思いました。 大きな変化を時代や社会に求められる時って、一歩踏み出すのは不安だし失敗したらどうしようとか思いますよね。 でも、いい意味で無鉄砲に進んで、変わることを恐れずに進むことで得られるものはとても大きいと思います。

ただ、変わる方向も難しくて公共性の高い領域なので、急速な変化が今すぐ必要かといわれると疑問符ですね。本来の使命である医療の質が担保されていない状態で合理化だけを進めても、ハレーションを起こす可能性もありますし。 合理化・効率化勝負ではなく、いかに患者の体験を良いものにするか、より質の高い医療をどう提供するか、という方向での変革を期待しています。

-最後に、MG-DXの目標をお聞かせください。

堂前 「社会貢献」というのが我々の目指すところです。 ただ、サイバーエージェントが今から薬局を運営したりですとか、お薬を製造するなどにリソースを割く事は現実的ではありません。 私たちがノウハウを持つコミュニケーション推進やデジタル化の推進といった部分で薬局に今までなかった価値を生み出し、新たな変革を起こしたいと思っています。
僕が思ったのは、薬局が大きく変わらない事は決して怠けているのではなく、必要な情報が「足りてないだけ」と思います。 その部分を我々がサポートして、薬局に必要な情報が必要なタイミングで届くようにインフラを整備できたら、もっともっとお役に立て、最終的に日本国民の医療の質を上げることにつながると考えていますし、 道のりは長いですがなんとか実現させたいと思います。応援お願いします(笑)

-企業として「社会貢献」をテーマに、薬局業界に新たな旋風を巻き起こそうとしているMG-DX。
今までにないソリューションで、医療の質の向上やオンラインの価値を高めていってくれそうですね。
今回はMG-DX代表取締役社長の堂前様にお話伺いました。


取材にご協力頂きありがとうございました。


Activeプラス編集部

東京都渋谷区
株式会社MG-DX

会社情報

名称株式会社MG-DX
住所東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア22階
URLhttps://www.mg-dx.co.jp/

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